inkblot

手相

日、友人の家へ遊びに行ったら、丁度おばあさんの知り合いだという占い師が来ていて、ついでだからとご好意で見てもらった。


またとない機会である。これは思う存分楽しまねばなるまい、と思った。


友人と、一緒に遊びに来ていたもう一人の後に私の番が来る。横で控えていると、大分詳しく家の中の様子なんかを言い当てている。まあ、当てずっぽうといえなくもないが。ううむ。面白い。この占い師。手はほとんど見ないで、顔ばかり見ているが、面白い。両の手相をみるというのは、初めて見たなあ。

友人に関しては、かなり長々と話し込んでいる。うーむ。あんなに色々と言われるのは少し嫌だ。だがそれよりも、待っている間が何故だか緊張してしまう。

その次の友人は、割合長かったがその前よりは短かった。悪くない。あんまり長くかかると、腹が痛くなってしまう。




やっと番が回ってきた。私の手を見るなり、「お腹、弱いでしょ」。よくご存知で。そういえば、私の前の友人にも同じことを。まあ、これだけ手が冷たくなっていたら誰にでも分かる気もするが。

「あなた、おっとりしてるでしょ。気が短くないっていうか……ご飯の時、大きいおかずをサッと取りに行くようなタイプじゃないでしょ?」

いや、マジがっつり取りに行ってるっす。などということを認めたら切腹するしかないので、私は「はい」と力強く頷いた。

「あなた、お母さんに似てるの?」
「いいえ。不本意ながら、父親似です」

「なんか……家の中に入れないのよね……」
「……汚いからっすか」
「いやそうじゃなくて……においね。すごいにおいがするせいで入れないのよ」
「におい? 動物ですか」
「違うけど……何かしらね」

「あなた、頭痛い?」
「いいえ(苦笑)。特に」

「結婚する時は、ご両親とよーく相談しなさいね」
「はあ。まあ片方役に立たんですが」

そういえば前に、雑誌か何かの記事を見た母が私の手相を見て、「お前は2回結婚する」と自信満々に言っていたことを思い出した。なんだか新鮮味がねえなあ。

「好きな人がいたの?」

いやあ……次、風が吹いたら居なくなる的なのだったら別ですが。



そんな感じで私の番は終わった。何故だろう、当たらな過ぎてあんまり面白くなかった。考えてみるに、友人たちは顔に性格が出やすかったが、私は良く分かりにくいというのもあるかもしれない。大体が、ぼうっとした人間だから、仕方が無い。でも、家に入れないって言われたら、悲しいじゃないか。それもこれも、弟の足が臭いせいに違いない。あいつのせいで、玄関が臭いからいけないのだ。芳香剤ていどじゃ、多分駄目なのだ。

そんなわけで、その日はやっぱり枕を濡らしたわけである。




  1. 2010/05/09(日) 02:03:32|
  2. 雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<10 SONGS SHUFFLE | ホーム | KULA SHAKER>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kirschrot.blog40.fc2.com/tb.php/75-028f5cc7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)