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20150214 初恋の嵐 クボンゲ編


 隅倉の声に呼ばれて安部コウセイの次に飛び出してきたのはクボである。毎回小さいハコでやる初恋の嵐だと勢いよく飛び出してくるが、今回も、というか今回はいつもよりすごかった。風のように飛び出してきて、激しく頭を振りながら歌う。めずらしく無帽で、白いシャツに黒いカーディガンである。服装もあいまってどこか高校生みたいだ。いるよな、こういう高校生。

 一曲目は「初恋に捧ぐ」。テンションは高い。キーが低いからものすごく歌いづらそうだ。声も音圧に負けている。だがひるんではいない。嵐のように歌う。サビ前なんか完全にシャウトだ。喉を潰して曲をねじ伏せにかかっている。振り乱した前髪が目をよぎる。しかしさすがにオーディエンスを見つめ返す余裕はないらしく、視線は終始上空を泳いでいた。体を折って歌い込む。サビにさしかかると横を向いて歌い込んでいたのは意図してだろうか。だとしたら正解かもしれない。目を剥いているところをオーディエンスに観られずに済んだからな。全体的にかなり荒削りだが、でも誰が歌ったよりも初恋の荒々しさが出ているのではないか。この必死さがいい。

 関西弁訛りの「楽しい」という一言を発して、「Body&Soul」。クボは重量感の全くない声質なのに、これはかなり攻めの選曲である。青臭いこの曲に今日のクボは妙にはまっていた。やはり激しい身ぶりで熱唱する。11日、「魔法」で高音をおもくそ失敗していたのでこの曲だと分かった瞬間、高音が心配だったのだが結構綺麗に出ている。間奏ではスティックをつかみ、めちゃめちゃにカウベルをたたきまくっていた。この夜、誰よりも嵐だったのは、クボケンジ、この男だった。本当に嵐のように吹き荒れて、あっという間に去って行った。

 しかし、こうして久しぶりにクボさんの初恋の嵐を聴くと、クボの声質の本質的な軽さ、細さと初恋の嵐の曲のガタイの良さを改めて実感するな。西山のボーカルもいくらかハスキーなのであまりゴツいイメージはないが、でもやっぱりかなりパワフルである。ていうか、クボさんはホントにどうした。あんなクボンゲ観たことないっす。そもそもシャウトするような曲は絶対書かないからな。メレンゲがギターロックに振りきれなかった理由が今夜ちょっと見えた。ゴツいロックをやるにはやはり声のエアリーさがネックだな。実にいい声なんだが。でもよかったなあ。すげーアガった。11日から今日のライブでとどめを刺されてしまった。むしろメレンゲでこれを観てみたいと思ったが、しかしこれは二曲が限界だな。それからあのハンドマイクはじめてだった時と比べると、驚くほどギターを持っていなくてもたたずまいがかっこよくなった。右手がついピックを握っているような、来迎印になりがちなのはいいと思います。十年後もぜひ来迎印でいてほしいものである。


  1. 2015/02/14(土) 23:53:27|
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  1. 2015/02/19(木) 00:27:47 |
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Re: はじめまして。

コメントありがとうございます。

いやあそう言ってもらえるとやる気出ますね。ありがとうございます。ぼちぼちやっていくんで、よかったらまたコメントください。笑 
  1. 2015/02/26(木) 11:56:25 |
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  3. 北田斎 #-
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