inkblot

20140710


 いやはや納豆の日である。小生はジェントルでエレガントなので納豆の日とかちょっとどうかと思ってもうちょい早く生まれてきたが、今日は志村正彦の誕生日である。34歳。おっさんである。志村もおっさんか。そうかそうか。

 今日はアラフォーの恋愛ドラマの初回だった。ぶっちゃけまったく観たくもないが、メレンゲが主題歌なのである。ちょっと調べたら主演の井浦新はテンカラットなんだな。今度のタイアップは事務所の力らしい。それはどうでもいいが、今日解禁というのは志村にとってはちょっとした誕生日プレゼントかもな。

 バイトでドラマの時間には間に合わなかったのでYouTubeで観たが、リリックバージョンとか書いてあるPVのクオリティがヤバい。静止画がチラチラ入れ替わる。素人が自分の好きな曲に適当な画像を貼り繋げてYouTubeとかにアップしたものとのクオリティの差はゼロである。まあリリックビデオとか言ってる段階でかなり嫌な予感はしていたが、恥ずかしいのでこれは海賊版ですとどこかに書いておいてほしい。

 しかし曲は本当によく出来ている。如何にもドラマ主題歌然とした、ちょっとしっとりしたポップだ。個人的にはそれほどクリーンヒットするような曲調ではないが、「ドラマの主題歌を作ってこい」と言われてこのクオリティの曲を仕上げてくるメレンゲの、クボの才能にはひそかに舌を巻く。課せられた制約の中をまっすぐにクリアしていく。実は何重にもひねくれた結果なのだが、実に正統派で正攻法である。たぶん志村はクボのそういうところがすごくうらやましいに違いない。自分は、自分の作るものはとても不格好だ。あなたのように素直に美しいものが作れたらいいのに。それはなんだかひどくすれ違っている。クボはクボで志村の枠に到底納まらないような訳のわからないところがうらやましくて仕方ないに違いないだろうからな。ただ、その決定的なすれ違いが両者を強く繋いでいるようでもある。そういうところはさっぱり分かりあえてないくせに、どこか深いところで凄まじいレベルで分かりあえているような、不思議な二人である。

 まあメレンゲのことはいい。フジファブリック特集のダヴィンチを買った。まだ勿体なくてインタビューはほとんど読めていない。今日が来るまでに読んでおけばよかったかな。他はいくらか読んだが。志村、村上春樹なんか好きなのかよ。考えてみれば志村がどういう本を読むのかほとんど知らない。志村の本棚特集なんか出たら多分3冊は買う。でも村上春樹はけしからんな! でも志村は村上春樹に心酔するとかではなく、半ば無意識に読み替えて全然違う受け取り方をしていそうである。無意識に失礼というか、流行に乗っているつもりではみ出しているようなイメージだ。そういうところが好きだな。

 やはり我々は大切なものを失った。失ってしまったものはとても大きなものだった。未だに覗き込むと、その空虚の深さに言うべき言葉も何もかも吸い込まれて消えてしまう。でもただひとつだけ言っておきたいのは、失われたから輝いて見える訳ではないということである。どこかへ行ってしまう前から消えそうなくらい眩しく輝いていた。切なくなるほど愚直な一生懸命さに今もやっぱりどうしようもなく憧れ続けている。志村、誕生日おめでとう。

  1. 2014/07/10(木) 23:21:50|
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