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Snatches02

 
 かしむかし、あるところにF. シュテルンバルト氏という紳士がいました。紳士はタマネギが大こうぶつでしたが、ものすごくなみだもろいひとだったので、タマネギを料理することも、ましてや皮をむくことなんてできませんでした。


 そこで、紳士はかいけつ法をさがしてみることにしました。

 紳士の教養として、シュテルンバルト氏も科学をたしなんでいたので、タマネギ料理マシーンの発明に取り組んでみましたが、うまくいきません。研究の結果、機械で紳士の舌をまんぞくさせるような技巧を再現することはふかのうであることがわかりました。

 つぎに、氏は同じく紳士の教養である魔術に取り組むことにしました。分厚い魔術書をひもといて、なんじかんも何にちもがんばりました。けれど、ある日ついにタマネギ魔法の不可能性について書かれた記述を見つけてしまいました。どうやら、魔法とタマネギは相性がとてもわるいらしいのです。


 すっかりまいって頭をかかえたシュテルンバルト氏は、とうとうタマネギ料理にんをやとうことにしました。

 やってきたのはニコラ・テ・ヴィッキというひとりの女の子で、うまれてからいちども泣いたことのないというつわものでした。とりあえず、わらった回数もおなじくらい少なそうだと、女の子をみて紳士シュテルンバルト氏は思いました。




  1. 2010/03/30(火) 14:04:21|
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