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2013.10.28 BUMP OF CHICKEN TOUR WILLPOLIS live at 日本武道館 その1


 やっぱり試験が終わらないと全然何にもできないな。返信。。苦 とりあえずここ一ヶ月でたまったメールは大体返し終えたんだが、今思い出したがあと一通忘れてたな。まずい。よし今送った。コメントの返信は下書き保存とかできないからめんどくさいよな。まあでも試験も二月中には終わるんで。あとなんかこの記事でまずい箇所があったら連絡ください。






 書き物をしたり犬の散歩をしたりとちょっとごたごたしたが、昼過ぎに家を出た。電車の中では勉強をしようという鉄の意志とともに勉強道具を持って行ったが、結果ほとんど寝た。乗り換えの駅まで寝、乗り換えの駅から降車駅までまた寝た。新宿でインクでも買ってこようかと思ったが、乗換が面倒くさいからな。『播磨國風土記』はちょっとしか読めなかった。

 駅を出てお堀沿いを歩いて公園に入り、坂を上る。道に「チケット 譲ってください」と紙を持って立つ暗い顔の人が連なっている。自分もどう考えてもこの人たちの側だ。チケット譲ってもらえるらしいが、本当に譲ってもらえるんだろうか。夢でも観てただけなんじゃないだろうか。だんだん気分が暗くなる。田安門の手前の坂にやくざみたいなやつらがうろうろして、やる気もなさそうに「余ってるチケット買うよ」と言っている。ふざけてるよな。通り過ぎた。

 田安門の中は工事中で狭くなっていた。そこを通り抜けると、もう武道館の横だ。物販のテントが立っている。みるとガラガラである。まあとりあえず買ったよな。物販を抜けたらもっと空いていた。横アリがウソみたいである。しかしQVCのグッズほしかったよな。。秀夫Tシャツ。。

 そんなことを考えながら、物販の向かい側の歩道でぼんやりとリハの音漏れを聴く。うん? おかしいな、なんか聴いた事のない唄が聴こえるんだが。大丈夫だよな、今この中でリハをやってるのはBOCだよな? 建物が暴風にさらされているかのようにうなって震えている。シンセの音が嵐のように駆ける。藤原の声が聴こえる。こんな近いところでBOCが唄っている。でも自分は本当に中でこれを聴けるんだろうか。駄目なんじゃないか。もし駄目でも最後まで音漏れは聴こうと思う。

 彼らはその聴いた事のない唄を何回か念入りにやっていた。同じ音の嵐が武道館をゆさぶる。それから何をやっていただろうか。唄わずに「メーデー」をやっていて、途中でいきなり切り上げて、それきり音はしなかった。またいくらかして始まったが。

 あたりにはたくさんの人が腰を下ろしたりたむろしたりしている。なかにはツイッターのアカウントをぶら下げて、声を掛けてきた人に何か配っている人もいた。何人も集まってわいわいやっている人たちもいた。空には飛行船が飛んでいる。そういや変な男に「グッズを買ったと写メを送りたいから、顔が写らないようにタオルを持ってくれないか」と言われて、しょうがないから手伝ってやった。なんかいろいろあやしいよな。まあいい。

 16時に待ち合わせだったのだが、連絡がなくてだんだんと鬱になってくる。やっぱなんかの間違いだったのか。。。と思っていると、16時すぎにメールが来た。慌てて探す。物販出口のところに立っていてすぐに分かった。なかなか明るくて綺麗な感じの人である。小生があまりに気持ち悪いのでドン引きしていたんじゃないかと思うが、チケットを譲ってもらった後、反対側の歩道の柵に腰掛けて話をした。話している間に「firefly」が聴こえたのを覚えている。開場時間までいろんな話をした。握手をして別れた。いい人だった。さて、することがなくなった。

 もうあたりは真っ暗である。開場しているので、人の流れにのったらあっさり入れた。武道館入口には花が並んでいたが、外からじゃないとゆっくり眺められないということに入ってから気付く。とりあえずMステからはまた来てるな。しつこい。しかし友達から贈られた花はなさそうに見えた。メレンゲだってフジからあんなに心のこもった花を贈られているのに、BOCにはそんな盟友はいない。

 武道館に入ってまずははばかりに行った。後でもう一回行く。完璧である。これで絶対におなかが痛くなったりはしない。しかしそもそも今日はそんなに緊張してないな。普通に暇すぎて肉まんを買って食べたりした。肉まんはふわふわしていた。リラックスしすぎである。席に座ってしばらくすると、隣に女の人が来た。開演予定時刻くらいに戻ってくる計算ではばかりに行く。戻って席に座ったのだが、隣の人が出っ張っていて居心地が悪い。気付くとボレロが流れていた。いつもこいつの音量がデカくなってくるとびっくりして腹が痛くなるのである。でも今回は大丈夫である。快挙だッ! 

 音が大きくなると、誰かが手拍子を始める。みんな始める。それにしてもよく見えるな。紗幕の中まで見える。スクリーンはあまり見えないが、これだけ近ければあまり観る必要もない。もともとスクリーンは好きじゃないしな。焦らしているとしか思えないボレロを聴きながら、だんだん気分が高揚してくる。多分このままBOCがボレロをSEとして使い続けたら、ボレロを聴いただけでテンションが上がる変態になってしまう。抗議したい。そうしている間にもボレロはクライマックスへと上り詰めていく。最高潮でボレロが終わり、ドラマチックに照明が落ちる。21時42分、開演。

 紗幕にムービーが映る。前のツアーのものと世界観は同じだが、内容は違う。飛行船に乗っている主人公が飛んでいる龍に飛び乗り、銛か槍のようなものを使って鱗をこじ開け、光を取り出す。その瞬間暴れる龍に振り落とされて、主人公は光を手放してしまう。その後は様々な別の冒険と少女が何か話しているシーンが挿入される。(不気味な首の長い生き物と対峙する主人公。怪物が何か言って、主人公は少女を思い浮べる。その瞬間、主人公の胸から光が飛び出す。)結局光は仲間が回収していたらしい。飛行船に戻り、主人公が光を掲げると、目の前の時空が歪み、未知の街が出現する。空の色がおかしい。歩いているのは透き通った変な人影だ。その中を星の鳥が飛びぬけて行く。抜け出た先は武道館の中だった。歓声が沸き起こる。

 ムービーが終わるとすぐに升がドラムをドカドカと叩き始める。この近さだとメンバーがやって来るのまで見えるな。増川が上手でストラップを肩にかけている。すぐにレスポールスタンダードを弾き出す。チャマが下手に出て来る。下手の袖から猫背の藤原がやって来て、のんびりとレスポールを掲げ上げるのが、紗幕に映る巨大な影としてではなく実物として見えた。増川の弾くリフに「ゼロ」を思わせるようなリフが混ざる。藤原が肩慣らしのように唄い始める。次の瞬間紗幕が落ちて、破裂音と共に銀テープが飛び交った。「Stage of the ground」だ。

 大阪では風邪気味だったときいていたので少し心配していたが、声の調子はとてもいい。最初から全力だ。ザイロバンドが光を放つ。ギターソロが前聴いた時よりもよくなっているような気がした。ほんとに上手くなったよな。ドラムの大地を打ち鳴らしているような感じもとてもよかった。

 曲が終わって暗転すると、オーディエンスのメンバーを呼ぶ声が飛び交う。それを切り裂くように、ギターとコーラスが突き抜けてくる。チャマが「みんな一緒に!」「もっともっと!」と煽る。ギターが加速する。「firefly」である。チームラボボールがいくつも運び込まれる。ザイロバンドが呼吸するように点滅する。藤原の声は伸びやかだ。力んでいる訳でもなく、自然な勢いがある。後半、飛んできたボールを藤原が蹴り返していたものの、なんか触れていないように見えた。よく分からない。メンバーの一生懸命なコーラスの後、藤原の低い声が厳然と響く。

 シンセの透明な音が波のようにあふれ出し、色鮮やかな紙吹雪が舞う。一番の後に早口で藤原が「こんばんは、BUMP OF CHICKENです!」と声を上げる。この曲は藤原の声が指揮者のように三人のコーラスを促しているような、導いているような感じだ。間奏の藤原のファルセットがずいぶん綺麗だった。グルーヴはどんどんのぼりつめていく。最高潮で曲は終わった。

 明転し、チャマがしゃべり出す。

「ツアー・ウィルポリスへようこそ! BUMP OF CHICKENです!」

 一呼吸置いて、言葉をつぐ。

「四人を代表して、言わせてください。・・・みんな、会いたかったぞー! そして、ただいまー! 今まで全国を回ってきて、明日まだ残ってるけど、今日この会場にいるお客さんたちが集まるのは、一生に一度きりです。なので僕らBUMP OF CHICKENは、今日が最初で、最後のつもりで、全力で届けるんで、聴いてやってください! 今日はチケット取れなかったり、外で聴いてくれてる人たちにも届くように演奏します! 今ここにいる人たちは気分が悪くなったりしたら助け合ってください。スタンドの人は座って聴いてくれても構わないです。よろしくお願いします!」

 なんだか選手宣誓みたいである。

直井:はい! という訳で最終公演地、武道館へやって参りました! こんなにかっこいいお客さんが集まったんだから、今までで一番の、再興のライブにしようぜ! イエーイ! 

 おなじみとなりつつあるコールアンドレスポンスが始まる。しかしこのやり取りを文字に起こすとだいぶアホっぽいな。

(オーディエンス:イエーイ!)
直井:イエーイ! 
(オーディエンス:イエーイ!)
直井:イエーイ! 
(オーディエンス:イエーイ!)
直井:フゥ―――!!

 とチャマが言い終わらないうちに升がドラムをたたき出して、身軽に曲が始まる。「アルエ」だ。これは反則だろ。カッコいい。悲鳴のような歓声が上がる。風邪声でもなければ演奏も遥かにへなちょこじゃなくなっている。でもびっくりするほどあのままだ。ベースラインだけでなくギターもよく動いている。細いけど力のある声だ。間奏で「She can get all She can love all」と唄い、最後に「We! can get all――」と叫んだ。全力でぶつけてくる。

 曲が終わり、暗い中からシリアスなイントロが立ち上った。「ゼロ」。増川のギターだけで唄い出す声は厳しく響く。それでいながら必死な声だ。喉のコンディションがどれだけよくても、この曲はいつもどこかかすれ声になる。それをもっと聴いていたい。曲が終わると、藤原はうなだれるように深々と一礼した。





続く



  1. 2014/02/05(水) 13:58:56|
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