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2013.7.18 メレンゲ at 恵比寿Liquid Room その1


 今日書きたかったことをライブの覚書の中に書いてしまったので、わざわざ記事を改めて同じことを書いてもつまらないだろうから、その旨だけまず書いておく。






 16日のフジファブリック×GREAT3(クアトロ)、17日のメレンゲ×ART-SCHOOL(リキッド)も行けていたら3日連続だったなあと思いながら、大学で講義の終わりに先生と雑談して木曜日のリキッドルームへ向かった。

 2階のロビーで準備を済ませてぼんやりしていると、だんだん人が集まって来る。メレンゲの客層は最近少し変わったようだ。まず男性が増えた。男女比が半々になるまでにはとてもいかないが、それでもかなり増えた。2~3割くらいだろうか。前はどうだったかって? 訊くなよ。。あと20代くらいのヤングが増えたな。それまでは仕事帰りっぽい女性がかなり多かった。そしてヤング達は最近のツアーTシャツを着ているから、何度かライブにも足を運んでいるんだろう。ていうか、そもそもファンが増えたんだろうな。いいことである。そのうち国技館でだってNHKホールでだってやれるだろう。今のメレンゲはそれくらい普通に思える。メレンゲは超新星のようにもう死んだ星が死に際の過去の輝きを幻のように見せているバンドではない。なんでか分からないが、子どもの成長期のような化け物じみた伸び方をしているバンドである。あり得ないよな。それ以上背が伸びてどうするんだ。まあそれはいい。

 入場して待っていると、誰か倒れたようだった。肉のぶつかる音がしたからかなりヤバかったのかもしれない。暑かったからな。始まってから調子が悪くなるよりはいいだろう。まだ開演まで時間はあったから、少し休んで後ろの方で観ることも可能だったはずだからである。

 19時40分ごろに客電がふっと消え、『オネアミスの翼』が流れる。蒼い霧の中をメンバーがようやく現れる。クボは焦げ茶の細いリボンのついた茶色のハット、黒いシャツにじじくせえ柄のサルエルで、達身は紺か何かの羽根のついたハットに黒地に白い水玉模様の半袖シャツ、皆川神とヤマザキは座ってしまうのでよく見えなかったが帽子とチョッキ、ベースの人は。。。ベースの人は時代錯誤なデザインの白いシャツに時代錯誤なベルボトムのジーンズである。テンガロンハットなんかを被っていないだけマシなんだろうか。。。渋面 

 それぞれが楽器を手にして始まったのは「旅人」だった。クボの歌い方を観ていて、妙に誰かに似ているなと思った。頭はかなり疲れていたが、すぐに分かった。志村だ。志村みたいな顔をして歌っている。こんなところで生きている志村に会えるとは。よく「中也と志村が似ている」という話題が出ると何故か微妙な気持ちになるんだが、その原因の最も大きいものは中也が死人だからかもしれないな。小生にとって、志村の何十年も前に死んだ男の容貌が少し似ていたって何の意味もない。今生きている人にふっと刹那、志村のような仕草や表情が宿る。それはつまり、その人がその人の内に志村を生かしているということなんじゃないのか。メレンゲやフジファブリックのライブに行くと、予想しない瞬間にそうやって志村に出くわすんだ。ありがとう。

 曲が終わって拍手の隙も挟ませずに「チーコ」が始まる。出だしから飛ばしてくるな。しかし喉が疲れているように思った。長いツアーの終わりで、さらに2デイズだから疲れて当然だろう。しかし惜しいな。高音が潰れている。だがバンドの調子は非常にいい。音の渦が押し寄せたと思うと「ねぼけたチーコ バイバイ ありがとう」と歌い終わってためる。そこで照れているらしく面白い顔になりながらクボが「ありがとうございます」と言う。そしてそのままの勢いで歌い終わると、クボが前に出て蒼いストラトをかき鳴らし、「午後の海」に続いていく。

 一回目の「水が跳ねて Tシャツがぬれて熱を奪う 僕らすぐ乾くよ」というところで歌詞を詰まらせてもごもご言っていた。クボは終始笑顔だが、まだ自然さはなく、まずは表情から入っていこうという感じに見える。ヤマザキが見えた。ガムを噛みながらドラムを叩いているその顔はヤバい人にしか見えない。だが曲が進むにつれて荒々しい笑顔が顔に浮かび、信頼感のこもった目で前方のメンバーを見据えているのを観て安心した。

 照れ隠しのように歪み、それでもまだ綺麗なアルペジオがぶっきらぼうに転がり出していく。「君に春を思う」だ。やはり張り詰める高音は上手く出ない。今まで笑っていたのに、クボはもう泣きだしそうな顔で歌っている。確かにこのメロディは笑いながら歌えないよな。だがそれでも努めて笑顔にしている。まだ温まらないうちから盛り上げようとするのは、クボが「メレンゲのクボケンジ」としてすべてを引っ張って行く覚悟を決めてステージに立っているからだ。久保賢二だったらそんなことはしないだろう。メレンゲのライブを観るようになってまだ数年だが、本当に強くなった。彼の笑顔は覚悟の証だ。でもメレンゲの曲は笑いながらでは出ない声を求めるものが多いよな。それは決して悪いことではないが、クボはどう思っているんだろうか。



  1. 2013/07/24(水) 21:52:28|
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コメント

Re:

こっそりコメントありがとうございます。

お久しぶりっす! どうしてるかなと思ってましたよ!笑 
ぼちぼち書いていこうと思うっす! 

  1. 2013/07/27(土) 15:48:57 |
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  3. 北田斎 #-
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