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2012.4.8 BUMP OF CHICKEN GOLD GLIDER TOUR at 幕張メッセ その5

 アコギのアルペジオから「beautiful glider」が始まる。ギターの一音一音、声のかすれ具合やテンポ、全てが生々しかった。なんだかこれで終わりみたいだがまだ終わりじゃない。

 またギターが交換される。皮膚が粟立つようなシンセの音が立ち上った。照明が闇の底で仄暗く揺らめく。「カルマ」だった。歪んだレスポールが荒れ狂う。なんだろう、殺気立ったり過剰に攻撃的なものはないんだが、生ぬるさは全くない。例えば数年前の「乗車権」は確実にタガが外れてたが、今のこの曲はそうじゃないんだ。これも歌詞を変えてたな。思い出せないが。

 「ウェザーリポート」もやらなかったし今回は息継ぎの難しい曲はやらなかったから、藤原がどれほど伸びたか、正確には分からないなと思っていたが、小生が甘かった。次の曲は「天体観測」だったのである。バンドもオーディエンスもやたら盛り上がる。小生はどの曲だって盛り上がるけどな。藤原がギターを掲げた。TVイエローのギブソンレスポールスペシャル。今メインで何を使ってるか知らないが、多分カスタムショップかトーカイのやつだろうな。

 BOCの中で息継ぎの難しい曲と言えばまず上がるのが「天体観測」で、昔から割とライブのラストあたりにやることが多かったがただでさえ喉が死んでいるのにこんな曲をやるもんだから、大体息も絶え絶えだった。だが今回は普通に唄えている。これは本当にすごいことなんだぜ。ここのいるオーディエンスのどれくらいがそのことを分かってるんだろうか・・・ まあそれでも大サビの最後はいつものように唄わなかったが。しかしいつもより余裕があるように見えたので唄えなかったというよりは唄わなかっただけというようにも見える。

 メンバーが去っていくとアンコールを急かす拍手が始まる。かと思えばどこからかオーディエンスは歌い始めた。「supernova」だ。うわー、やめてくれ…… 合唱を聴きに来た訳じゃないんだ。小生が聴きたいのは藤原基央の声だけだ。ライブ中に歌うオーディエンスっていうのはちょっと自分勝手すぎないか。楽しいかもしれないがこっちはあんまり楽しくないよな。。。声門バッフルでもつければいいんじゃないか。他のオーディエンスに迷惑かけない程度に楽しもうぜマジで。それとも歌うななんていう人間は少数派だから合わせるべきなのか。

 ひたすら「supernova」を合唱し続けるオーディエンスにゆるく揉まれて死にそうになっていると、ツアーTシャツを着たメンバーが現れた。チャマは黒、藤原は青、他二人はカーキである。チャマが写真を撮る。そしてステージの上から広大なフロアを見回して、ぽつりとつぶやく。


直井:え、ここはエコなの? 太陽光発電……? あ、みんなの顔か!(わざとらしく) すごいよキミたち! 顔テッカテカ! もうみんなの顔パネルで今日の電気全然まかなえる! オレは楽屋でオイル塗って来たよ? オレはお店で「どれがテカりますかね?」って訊いて買ってるから。「うーん、これじゃないのがいいな。。」って。でもみんなのは天然だから!笑 すごいよね! 


 こいつほんとに客の顔がテカってるの好きな。笑 つうかライブやってる側も十分テカってくるんじゃないのか? オイルとかやっぱりチャマは何か間違ってるよな。。苦笑 


直井:あともういっこ言っていい? 昨日着替えて帰んなかったの、ど・い・つ・だ? 先生言った! 「風邪ひくからちゃんと着替えて帰れ」って! でもそのまま帰ったやついっぱいいた! ライブ終わって、体からホッカホカ湯気立てながら駅まで歩いてったやつ、いっぱいいたな? 風・邪・ひ・く・だ・ろ! ちゃんと物販でTシャツ買って笑、着替えて帰りなさい! 分かった? 


 チャマのやつ、なんか知らない間に留年スチューデントから先生に昇格していたらしい。あと昨日も今日も来れた運のいいやつなんて多分悪い金を積んだやつくらいしかいないだろうと思うのではっきり言って濡れ衣である。


藤原:調子悪い人いないですか? 俺? 俺は大丈夫。最初っから大丈夫じゃなさそうでしょ?笑 だから意外と大丈夫。笑 ここは千葉だけど、千葉以外から来た人はどのくらいいるんですか? おー…… 絶対キミらの県でもやっから、またライブ来てね。


直井:この曲は結構やるのが久しぶりだね。


 いきなりイントロもなしで藤原が唄い飛ばす。「かみさま小さな2人に 今夜だけ魔法を唱えてくれ 僕らが大人になっても この丘を忘れぬように」 オーディエンスから歓声が上がる。「くだらない唄」だった。19だか20歳だかのあの風邪声に似ているが少し違う声で唄う。「来るはずないよ分かってた」というところではメロを少し変えていた。

 どこだったか全然覚えてないんだが、藤原が堪え切れなくなったようにマイクを通さず、「ありがとう!」と叫んだのが印象深い。細い声なのにどこまでも響く声だった。

 「ガラスのブルース」。最後はやっぱりこの曲なんだな。「ガラスの目をしたキミは叫ぶよ」と唄う。オーディエンスはやっぱり合唱していたが、それほど気にならなかった。どうしたって主役がBOCなのは変わらないもんな。よかった。

 はける前に藤原とチャマはペットボトルの水を撒いたり、ステージを降りてTシャツをぶん投げたりオーディエンスと握手したりしているようだった。メンバーが去り客電がつくと、さっきチャマが撮っていたものらしい写真がスクリーンに映った。ストリングスだけのインストバージョンの「グッドラック」が流れる。感慨深かった。




SET LIST

1. 三ツ星カルテット
2. 宇宙飛行士への手紙
3. 分別奮闘記
4. ゼロ
5. ギルド
6. 66号線
7. グッドラック
8. Smile
9. R.I.P

10. ホリデイ
11. fire sign

12. 星の鳥
13. メーデー
14. angel fall
15. supernova
16. beautiful glider
17. カルマ
18. 天体観測

19. くだらない唄
20. ガラスのブルース


  1. 2012/05/02(水) 12:06:04|
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  1. 2012/05/04(金) 00:14:14 |
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  3. #
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Re:

大分遅くなりましたがコメントどうも。

オーディエンスの合唱はもう悟りを開くしかないっすね。思ったから云うけども、後から思い返せばそんなの欠片も残ってないから大丈夫っす。まあ都合よく出来てるもんだよな。

メレンゲ野音、チケットの売れ行きだけが心配っすね。。。

  1. 2012/05/26(土) 13:16:21 |
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  3. 北田斎 #-
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