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2012.4.8 BUMP OF CHICKEN GOLD GLIDER TOUR at 幕張メッセ その1

 あまりに思い入れが強すぎて、ライブが始まる前までで2800字くらい書いていた。

元々これは他人に見せることを特に意図していないが、長ったらしくて邪魔なので畳んで上げることにする。

読まれようが読まれなかろうが構わない。

まだ書いている途中だが、全部で何万字になるのか今から怖いな。




 14時くらいまで友人たちと都内某所で会っていた。友人とトゥアレグ族について熱く語り合ったが、駅で別れて幕張に向かった。行けることになったのが分かったのがほぼ一日前だったのでもちろん現実感も何もない。例の「場内レイアウト変更に伴い、解放された機材エリア分」というやつだ。

 すぐに電車の中は行く先が同じらしい同年かそれより少し下くらいの若者が増えてくる。新大学生らしい女の子二人がこれから行く先のことや入ったばかりの寮のことを話しているのを聞き流していたが、頭の中は特に何かを考えているわけでもないのにぎっしりと何かで埋め尽くされていた。まわりがうるさいのでだんだん何だか興奮してきた。顔を真っ赤にした危ない感じのやつがいたとしたらそれは小生である。

 南船橋なんて駅で乗り換えていると本当に千葉なんだなあと思う。混雑した電車を降りるとそこはもう海浜幕張だ。確かに空気に微かに海の匂いが混じっている。道なんか全く知らなくてもこんなに行く方向の同じ人間がいれば迷うことはない。とは言えもう15時ほどだったので道が鮨詰めということはなかったのでほっとした。時折逆流して駅方面へ向かう人がいたが、見覚えのあるマークのついたビニールバッグや見覚えのあるタオルやTシャツ姿が多かったので、ああと思う。物販は混んでいるだろうか…… 

 幕張メッセに来るのは本当に久しぶりだった。あたりを見回しながら前にここでテナーを観た時のことを思い出していた。あれは暑い日だった。というか今もぶっちゃけ暑いんだが。というかあの日は確かに夏だったが高熱を出していたという意味でもかなりアツいライブだったよな。

 物販は展示場内である。真っ赤なツアートラックを尻目に場内に入る。というか11が丸々物販スペースになっていると思うんだが、ここも解放したら観れる人数ももっと増えるよな。まあ難しいんだろうが…… さすがにBOCに大規模な会場とオーディエンスに全く不慣れだったフジフジ富士Qのような不手際はないだろう。どう考えても物販で作りすぎるということはないのだから、需要と供給のバランスはおおむね取れているはずだ。加えて先行販売は13時から。もうピークは過ぎ去っているはずッ……! と考えていたが大体予想は当たっていた。まあリストバンドだけは既に売り切れていたが。

 それはどうでもいいんだが、壁を一枚隔てた向こうのフロアでBOCがリハをやっていた。割に短い行列に並びながら耳を澄ませる。リズム隊の音がずーんずーんと響いているがボーカルの音は特に聴こえない。列に終わりが見えてきた頃、ボーカルが聴こえ出した。だが大分籠ってモコモコしている上に後ろからガンガン「宇宙飛行士への手紙」か何かがかかっているので何の曲だかさっぱり分からない。おい、音源の方の藤原マジで黙れ。だが藤原が歌っているのははっきりと分かった。そうか、本当にいるんだな…… まだ現実感はない。なんだか実に変な感じだ。そうか。今リハやってるのか。そうかそうかと思いながら外のロッカーへ行こうとしたら大分迷って国際展示場の外周を半周くらいした。

 終演後ロッカー付近はどうなるんだろうなという危惧が一瞬頭をかすめたが、どのみち荷物を預けないで観るということは不可能である。すぐに入場の列に並んだが、荷物を預けた形跡のない人もそこそこいて謎だった。あれか。小生のカバンは本とかノートとかが入っているからいけないのか。何冊も入っているからいけないのか。筆記用具もがっつり入っているからいけないのか。でも全部要るよな。

 とりあえずまだ会場まで1時間以上あるので勉強用の本を開いた。まあぶっちゃけ何読んでるかよく分からない状態である。検非違使のくだりが難しくて全然分からない。検非違使の所領の話と後ろの女子大生がバイトの愚痴を言っているのが頭の中で入り乱れて大分素敵なことになった。あとむちゃくちゃ寒い。上着と襟巻を持って入る訳にはいかないので納得の上だが寒い。中に入ったらむちゃくちゃ暑いだろうから少しの辛抱だと念じつつ検非違使と格闘した。もちろんこの時読んだ部分は全部読み直しである。

 実に一時間二〇分ほど外で立ち尽くした後、入場することができた。まあCブロックなんてそんなもんである。フロアはA・B・Cの3ブロックに分かれており、ブロック間の行き来は柵によって防がれているがブロック内はもちろん自由である。前の方に詰めながら場内BGMを耳にして足が止まりかけた。よく知っている曲である。だが何だ、これは。いやむしろなんでこれなんだ? 小生は朗々とボレロが流れる中、小生はしばらく頭を抱えた。頭の中でラーメンズ小林が白いシャツを被り右手をあごの位置まで掲げ左手をカクッと下げながらくるくると回る。音響もいいが音源のクオリティもかなり高い。そして全く終わる気配がない。小生はもう一度頭を抱えた。

 だが入場してもやはり暇である。とりあえずまわりを見渡すと、後方にも大分人がいた。どうやらCブロックの中ではそこそこ前方にいるらしい。まあ一時間二〇分並べばいてもいいよな。前方に目をやると、ステージの背後にあるスクリーンはかろうじて見えた。スクリーンは。ステージはまったく見えない。まあこのキャパだったら諦めるしかないな。ついでに読書もほぼ諦めたので、それから一時間はしばらく天井の鉄骨の梁を眺めた後、ずっと腕時計とにらめっこをしていた。

 ここに来ても未だに現実感はない。欠片もない。外で並んでいる時も持っているチケットが実はアンディモリかなんかなんじゃないかと思ったし、入った今も何かの間違いのような気しかしなかった。それは始まるまでずっとそうだった。

 18時に近づいてくるとぼちぼち機材チェックが始まる。ソニックのベース。カノウプスのドラム。そしてギブソンレスポールのあの歪んだぶっとい音。ローディーが鳴らすどうでもいい音ですら一音一音噛み締めるように聴いてるんだ、笑ってくれ。楽器の音がするたびに期待のこもったざわめきがあちこちで起こる。BOCが初ライブとか羨ましいな、おい…… そう思いつつ、時計は18時を超えていく。

 それと時を同じくしてボレロの方もクライマックスに近づいていく。生でも何でもないのに音の広がりがヤバい。そして音がふっと小さくなる。オーディエンスもピタッと静まった。が、次の瞬間何事もなかったかのように音量が戻った。まだ10分にもなっていないのでだろうなと思ったが、いたいけなオーディエンスのがっかり加減はなかなかだった。そんなフェイクが数度あった。だがもう小生はボレロなんぞ聴いてはいなかった。ひたすら腕時計の文字盤だけを観ていた。10分。11分。12分。13分。14分。そして客電が落ちた。18時15分。開演。



  1. 2012/04/11(水) 11:08:35|
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