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メレンゲ 星下り 20110430 at 渋谷公会堂 その4

 クボがテレキャスからストラトに持ち替える。照明の加減で一瞬ペールブルーに見えて目を凝らしてしまった。いやいや。クボのストラトはシェルピンクのマスタービルトだ。傷だらけのペールブルーなんかではない。

 「アルカディア」。リキッドでクボが跳んだ瞬間がフラッシュバックする。サビの泣き出しそうな声に胸をえぐられる。今回多分初めてくらいの感じでヤマザキがよく見えたのだが、本当に笑っていた。優しい笑みという訳じゃないのだが、挑戦的でもない。楽しそうというのでもない。不思議な笑い方だった。

 たしか次はサンバーストのテレキャスに持ち替えたと思うんだが、記憶が曖昧だ。。。そのせいで一瞬「うつし絵」か? と思ったが「君に春を思う」だった。全季節聴ける曲だが、やっぱり春に聴きたいよな。音数がぐっと減った瞬間にクボのボーカルが際立つ。あの感覚は言葉でなんか言えないから観に行け。

 「グレゴリー」はあのがっしりしたギターの音が好きなんだがやると思っていなかったので嬉しかった。クボの歌い方はもう音源のような拗ねたような声じゃない。突然ステージの上に放り出されて逃げたくて仕方ないような半ベソの声ではない。だけどもっと心を締め付ける声だ。それは「忘れ物」も同じだった。

 「ムーンライト」は前のリキッドでも聴いた。音源でももう何十回も聴いている。なのに素晴らしすぎた。頭が白むくらいに凄絶だった。クボの声が突き抜けていくあの瞬間は確実に魔法めいた力を持っていた。メレンゲは変わったんじゃない。もともと持っていたものが今、目の前に現れ始めただけだ。恥ずかしがり屋のクボが今まで隠していたもの、それはまだすべてが表れている訳じゃない。もっと見せてくれよ。

 「ムーンライト」の後は、ドラムの音をバックにタケシタが前に出てきて手拍子を煽る。おもむろにクボも煽る。藤田とクボの楽しそうな掛け合いから始まったのは「午後の海」だった。ちょっと気恥ずかしかったが、大分盛り上がった。こういう寂しくない曲もいい。寂しくない曲で楽しめるのがいい。

 鉄っぽいギターのリフとともに破裂するような軽快な音が響く。銀テープが舞う中で「夕凪」が始まった。思えば初めてメレンゲがいいと思ったのはこの曲だった。バカみたいに明るい曲じゃないのに幸福感はあった。それほど寂しくなかった。このくらいからはもう抑えきれなくなったみたいに音量が上がっていった。



 続く。。。




  1. 2011/05/06(金) 12:08:16|
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