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ART-SCHOOL 10th Anniversary tour 「Anesthesia」 final at Shibuya O-EAST

 日書いた本当の用というのはアートスクールのライブだった。とりあえず新譜は持っていたが、ツアーファイナルというのは知らなかった。後になって知ったが、レコーディングで忙しいクボンゲも観に来ていたようである。(ちなみに本文中MCはほぼ全て大意)



 案の定、パルコを出てから道玄坂で迷ったがコンビニで道を訊いたらすぐに分かったので早く着き過ぎてしまった。O-EASTは広くない道を挟んでO-WASTと向かい合ったDuoの2・3階部にあり、開場時間になるまで建物の中には入れない。そのことに気づいたのは到着してから、開場の1時間ほど前のことであった。

 心頭滅却を試みながら徐々に増えていくオーディエンスを観察していると、あることに気がついた。・・・キノコ率が異様に高い。教祖キノ下のようなキノコもそうだが、男女ともに様々なキノコ頭に分類される髪型のやつがいた。他バンドのオーディエンスと比較したら驚異的だと思う。

 1時間後、中に入る。物販で少々買い物をして入った場内はなかなかいいハコだった。キャパがどの程度だったかは忘れたが、ステージが非常に見やすい。これならかなり後方でもよく見えるだろう。ロッカーはフロア後方と3階にもある。小銭がなかったので両替機まで行ったところ、大きな紙幣しかなくてバーで両替してもらってからさらに崩したので面倒だったが。

 上着と荷物を置いて下の階に下りると、フロアの前方には既に大勢のオーディエンスが詰め掛けていた。TAIFU Tシャツでタオル片手に後方でボーっとしていると、後方は普段着の人が多いのに気がついた。いや、小生もバンドTシャツは普段着だが。とりあえず荷物やコートは置いてきた方がいい気もした。

 近くで某米澤先生似の男性が彼女とずっとキュアーや残響の話をしていたのをなんとなく聞いているとすぐに時間は経った。

 ステージが真っ白い光に包まれる。正十字か何かのデザインのTシャツに黒いカーディガン、ジーンズのキノ下は生で見るとかなり小柄で貧弱だ。168もないんじゃないか。そこそこの戸高が大分大きく見えるのを考えると。。。いや、何でもない。

 1曲目は「Anesthesia」。アートのライブはひどいという噂を小耳に挟んでいたので覚悟していたのだが。。いいぞ、なかなか。音程云々はあれだが、声がしっかり出ているし歌えている。『Anesthesia』から声が変わったような印象を受けたので、ライブだとどうなるのか気になっていたが以前と変わらないように感じた。というか、この音圧でそこまで細かく聴き分けるのは無理だなと苦笑した。まあでも声は高くなったか。歌はちょっと上手くなったんじゃねえの? いや、ライブマジックか。。。戸高は前髪で顔が見えない。テナーファンとしては、シンペイみたいでデジャヴを感じた。

 1曲終わるごとに「ありがとう」と言う以外、一切のMCなしに畳み掛ける。アートは曲がどれも似たようなもんだから初心者にはセットリストを覚えるなんてことは不可能であった。しかし「SIVA」なんかはライブ映えする曲で間奏のギターがカッコよかった。戸高が鬼神に見えた。しかしキノ下はイヤモニをずっと曲中も頻繁に直していて気になった。「ガラスの墓標」、「スカーレット」は妙に覚えている。「DIVA」から「BLACK SUNSHINE」の流れはよかった。・・・知ってる曲だったからな。

 10曲ほど終わってからやっとキノ下が喋り出す。こんなに何を言っているのか分からないMCは初めてだった。苦笑 つまらないMCは分かるが(例:ホリエ)、こんなに滑舌の悪いのは。。。いや、フジ志村も滑舌は悪いが、キノ下はそもそもちゃんと口を開けて喋れ。

戸高:(妙に威圧的に)今日は関西弁でMCするんですよね?

キノ下:・・・。(宇野に向かって)今日、関西弁でMCするんでしょ?

宇野:せやなあ。(どよめき)見本見してくださいよ。

(キノ下、嫌そうな顔。中略)

キノ下:(渋々といった感じで)全然おもんないねん。言うてること、全然おもんないねん。

 というようなMCをしていたように思う。体格もガキみたいだが、声もガキみたいだな。苦笑 それにしてもキノ下はツイッターのような気軽な書き言葉では頻繁に大阪弁を使うが、口頭ではあまり喋りたがらないだけでなくイントネーションも標準語に直している気がするのだが、どうなのだろう。クボンゲなんかはいつも「ちょっと標準語を意識した関西弁」だが。。

 その後、「10th Aniversaryなのに年跨いじゃいましたね・・・」(戸高)、「11年目にツアーファイナル・・・」(キノ下)というMCで微妙な空気になる。だが、「10周年なので、懐かしい曲もやっていきます。次は『影』という曲をやります」というキノ下のMCで仕切り直した。

 懐かしい曲というなら「レモン」や「TEENAGE LAST」か『TEENAGE LAST』が聴きたかったと思ったが、ないか。。。相変わらず1曲1曲丁寧に「ありがとう」と言う。「Lily」の前では「これからは割と穏やかな曲をやります」と。キノ下、親切だな。

キノ下:皆さん元気ですか。。。僕は元気じゃないです。。。。モンハンのやりすぎで調子悪いんじゃないからね!

キノ下:モンハンには僕のずっと探し求めていたものが・・・僕、32なんですけど。。。全てあった。ロマン、友情、努力、勝利・・・そこに全てがあったんです。。モンハンに、すべてが。。。

戸高:昨日も五味兄なんかとずっとやってましたもんね。

 と異様なまでにモンハンの話ばかりしたがっていた。クボンゲにも「早く買え」と催促しているくらいである。ちなみに、このライブの後ツイッターでしきりに目が痛いと訴えていたが、確実にモンハンのやり過ぎだと思う。関係者各位はキノ下からモンハンを取り上げた方がいい。

 「Lily」からの流れはよかったな。。「Lost Again」あたりで「Loved」のレコードっぽいチープなイントロのサウンドが流れてた気がするんだが、気のせいだったろうか。とにかく「Loved」がよかった。。沁みる。「Loved」の歌詞はまんまキノ下じゃないか。

 「Loved」の後はまたMCを挟む。

キノ下:これから先は激しい曲をやるので、踊っちゃってください。。ベリーダンスとかね、ハマーダンスとか、コサックとか。。。あ(宇野に向かって)、ハマーダンス得意でしょ? 

宇野:あー、これな(その場で軽くやってみせる)。MCハマーの。

戸高:ダンス甲子園にも出てたよね。・・みんな知らないか。

キノ下:(宇野に向かって)もっとちゃんとやれよ。ベース置いて。

(宇野にベースを置かせる。自分もギターを置いてハマーダンスを練習し始めた宇野の横に来て教え始める。どよめくオーディエンス。)

キノ下:登場からやるから一旦袖に引っ込んで。

(宇野、下手袖に引っ込む。が、見えている。木下はギターを持ち直した。と、そのタイミングでキノ下のギターのシールドを直しにローディが出てきてしまう。現れたローディにオーディエンスは気を取られ、宇野のハマーダンスは大すべりする。)

戸高:かなり残念な結果になりましたね。

オーディエンス:ドンマイ!

戸高:今の一言が傷をえぐったよ。

 というイジリの後、「次は『ecole』という曲をやります」とキノ下。

 まあマンネリなのかもしれないが、「あと10秒で」は乗せられた。ラストまでペースダウンすることなく駆け抜けてアンコール。アンコールも飛ばしまくり、ラストの「車輪の下」ではキノ下がひらりとオーディエンスの海に飛び込んだ。・・・なかなか面白い光景だった。あっという間に見えなくなったキノ下はスタッフに救い上げられてステージに戻ると、もう一度ギターをつかんでかき鳴らした。そしてまた引っ込むが、ダブルアンコールで出てきた。

戸高:アートスクールに入れて本当に良かったです。

宇野:僕らが加入してもう・・・6年か。加入して初めてのライブもO-EASTだったんですよ。知ってます?

オーディエンス:知ってる! でも、地方のイベントで見たよー!

宇野:そうなんですよ。苦笑 よく知ってるね。あっちは初だったんだけど、知らないと思って。


キノ下:この後ギター背負って終電で家に帰って、ビール飲みながら「世の中なんかクソだ!」って言って寝て。。。僕らもみんなと同じですよ。ずっとそんな風に生きていくんだろうな。。。でも世の中そんなもんだろうし、僕はずっとそういう目線でいたい、そういう目線を持ち続けたいと思ってます。


戸高:僕らもライブ終わってギター背負って電車で家まで帰るんですけど、そうすると見に来てくれたお客さんがいたりして・・・気まずい。苦笑

キノ下:でもほんとにあるよね。ライブ終わった後とかよく。。。そうそう、渋谷で志村に会いましたからね。(どよめき)渋谷でライブを見た帰りに、センター街で志村に会ったんですよ。ギター背負ってセンター街にいて。。。「師匠!」とか言って。苦笑 で、いきなり恋の相談とかされた。苦笑 立ったままで10分くらいずっと。「変わったやつだな」と思いましたね。苦笑

 唐突に志村の話をしてくれたのが嬉しかった。でもやっぱり出てくるのは変な話ばかりなんだな。。。苦笑 最近キノ下は志村の話をよくしないか。新プロジェクトの歌録りをメレンゲクボの自宅スタジオでやったりしていたが、彼のスタジオには志村の写真と弦も取り替えていないままのギターが置いてあるという。キノ下もそこに何か強く感じていたようだ。キノ下は自分は根暗で憂鬱な人間だと見せようとするが、なんだかんだいって友人は多いし人付き合いは得意な方で、割と優しいやつなんじゃないか。。。むちゃくちゃ擦れてそうだが。苦笑 しかしだからこそクボや志村のような変な友人は大切な友人になり得るよな。

 しかし、ステージの上の光景ってなんであんなにまで美しいんだろうな。。。そしてあの音圧。自分の体全体が弦のように振動するあの感じは確実に非日常だ。ただ、志村のいるフジファブリックの作り出すそういった空間を味わいたいよな。。。

 2時間半の後、ライブという魔法の余韻は明るくなったフロアには何も残っていなかったが、その場を共にしたオーディエンス達の中に刻まれていた。








SET LIST

1. Anesthesia
2. 水の中のナイフ
3. スカーレット
4. SIVA
5. NEGATIVE
6. ガラスの墓標
7. アイリス
8. DIVA
9. サッドマシーン
10. BLACK SUNSHINE
(MC)
11. 影
12. イディオット
13. FLOWERS
14. フラジャイル
15. Butterfly Kiss
(MC)?
16. Lily
17. 僕が君だったら
18. LOST AGAIN
19. into the void
20. Loved
(MC)
21. ecole
22. MISS WORLD
23. あと10秒で
24. OUTSIDER
25. UNDER MY SKIN
26. FADE TO BLACK
アンコール1
27. I hate myself
28. BOY MEETS GIRL
29. ロリータ キルズ ミー
30. 車輪の下
アンコール2
31. フィオナアップルガール
32. しとやかな獣






 そういえば、

キノ下:今日は地方から来てくれてる人がいっぱいいるって聞いてます。どれくらいいる・・・?

(妙に緊張感漂う沈黙。挙がった手は非常にまばら。)

キノ下:少ないんだね…苦笑

オーディエンス:みんなシャイなんだよ!

キノ下:そっか。笑


みたいなMCもあったな。基本的にオーディエンスにMCにレスポンスしようという意欲がなかった。苦笑 見てますよ的な。アートファンはいつもそうなのか。。。ツアーファイナルなのに。苦笑

 そしてMCの切れ目切れ目にミッキーみたいな声で「リッキー!」と叫んでいるオーディエンスがいて面白かった。キノ下も失笑していた。




  1. 2011/01/18(火) 16:28:40|
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