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文芸部の4人


 は今、文学系のゆるいゼミに属している。うちの大学は改組などもあってぶっちゃけ何でもありな学部になっているので、だいぶ色々とゆるい。そしてその中でもさらにゆるい類いのゼミがうちである。なのでまあ単位目的の輩がうようよしている訳だが、その中でやたら浮きまくる4人がいる。我々文芸部である。

 今のところ、国木田独歩の「牛肉と馬鈴薯・酒中日記」(新潮文庫)を題材にやっている訳だが、まず明治期の小説なので読解が満足に出来ない連中がざらにいる。二人しかいない登場人物を同一人物だと思っていたりする。そうするともう、目をギラつかせているハイエナどもは黙っていない訳である。

「運命論者の高橋が、こんな発言(笑)しないですよね間違ってますよね」

 筋肉のついた分厚い体をして、威圧的にそう言い放つのは千秋である。通称・ドヤ顔の千秋。


「本筋とは関係ないのですが、この囲繞という語はどう読むのでしょうか?」

 心中深く(笑)を秘めつつ、上品な物腰でコピペの弱味につけ込むのは蝶嬢である。通称・慇懃の蝶。


「この自滅というのは、自分を滅する、つまり悟りを開くということであって自殺とは全く違うと思いますけど」

 などと感じ悪くかつ残念なツッコミを入れて、他3人に「あー誤答ッ!やっちまったよ!」と思わせたゴッチ似の頼りないメガネは誤答である。通称・仏教メガネ。


「明治期のキリスト者にとっての北海道の特別な意義というのは発表でも述べられた通り、開拓指導者がキリスト者であった、さらに北海道という未開の地での厳しい開拓をする中で信仰が人々を団結せしめたというのも分かりますが、北海道には札幌農学校がありますね? そこにはかの有名なクラークがいて、新渡戸稲造・内村鑑三といった有名なキリスト者を輩出している。つまり、新島襄率いる同志社と並んで北海道はキリスト者にとってメッカのような場所だったんじゃないかと思うんです。さらに付け加えるとするなら、独歩は青年期に無教会主義で有名な内村鑑三に影響を受けてますね。どうですか」

 2人の野郎とは違い一応あまりにもひどい発表には(悪口になってしまうので)目をつぶり、相手の知識不足にガンガン突っ込むのは小生である。自称(みんながつけてくれないので自分でつけた)・屁理屈の北田。


「いや、なんで文芸部全員二つ名持ってんの!」
 と前部長が突っ込む。ナイスツッコミ。

「てゆーかあんたらいい加減にしなさいよ! うちの後輩が文芸部が怖くて発言したいのに出来ないって言ってたよ! 自重しろ!」
 軽音女子の先輩も部室のコタツをパン! と叩く。


「そう言われてもね。。。」
 と生暖かい笑みで顔を見合わす部室の昼休みであった。


 来週も我々は行く!







  1. 2010/11/06(土) 17:15:47|
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