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A Ceremony Of Carols

ブリテン:キャロルの祭典ブリテン:キャロルの祭典
(1998/10/21)
ウエスト・ミンスター寺院聖歌隊チャンス(マイケル)

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ブリテン(Benjamin Britten)の『キャロルの祭典』が好きだ。でも、聴いているといつの間にか『This Little Babe(この小さきみどりごは)』で、息を詰めていたりして人知れず赤面。

まあなんというか、昔ずいぶん練習したことがあるだけなんだが。合唱祭で歌うために、発音からみっちりとしごかれた。「Procession」と「This Little Babe」の二本立てだったのだが、前者はラテン語だけどまあ作ったやつはイギリス人なんで英語寄りの発音になるとか、後者は古英語だから六ヶ敷い単語だとか、イギリス英語の発音に気をつけるとか、(主に指揮者のN君の機嫌が悪いのが)ちょっと大変だったが楽しくなかったわけじゃない。「Procession」はグレゴリオ聖歌なので、巧くできるととてもカッコいい。たまにテレビでBGMに使われていたりもする。


オチは特にない。

  1. 2009/12/31(木) 00:09:56|
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エリ・エリ・レマ・サバクタニ
















  1. 2009/12/25(金) 02:20:51|
  2. 音楽
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椿の海

 住宅街の一角に、いくらか場違いなものがある。芝の生えた、人一人がやっと立てるくらいの小さな盛り土が、竹の柵に囲まれてぽつんとある。傍らには由来書きのような立て札が立っていたが、随分前から擦れてしまって読めなかった。しかし一際目を引くのは、その住宅街の中に浮かんだ小島のような丘の上に立った一本の椿の古樹であった。大して大きい木でもないが、幹は長年の風雪に耐えてきただけあって、しっかりしており、どことなく風格があった。今、その前に少年が立っている。

「どう如何した、坊(ぼん)。その樹の謂れをを知っとるのか」

 はっとして声の方を振り返ると、そこには粗末な白い狩衣を着た、痩せた裸足の男がいた。白い体が夕闇にぼうっと浮き上がっている。

「はい、学校の調べ学習でちょっと」

 何故か気まずい思いになりながら答えると、男は嬉しそうに微笑んだ。

「そうかそうか。我が椿海(つばきのうみ)が百姓らに干され、早三百年。それがしが消えんでおるのも、坊らのお陰か」

 蓬髪に襤褸を纏っていながらも、男には気品がある。少年は信じられないような気持ちになりながらも、おそるおそる男に問いかけた。

「あなたは……椿の海?」

「そうとも言えるし、そうでないとも言えるな。嘗て下総の国、東西三里南北一里半を治めし椿の海、今では某もその影法師に過ぎぬ。誰かが某のことを忘れぬうちは、某もそこに居るのだ」

 少年はしばらく黙ったままでいた。そしておもむろに、聞きづらそうに言葉を繋いだ。

「あなたは……ここを干拓した農民たちを恨んでいますか?」

 男は笑みを崩さぬまま、紅い唇を開いた。

「別に恨まぬ。良いのだ。この世に常なるものはなし。人も山河も悉皆(しっかい)移ろわぬものはない。我らは人よりいくらか緩やかにそれを向かえるだけじゃによって」

 ぬしの言葉を聞いて、少年はなんだか悲しくなった。ぬしのやさしい笑みも心なしか悲しげに少年には見えた。

「……僕はこの目で椿の海を見たかったよ」

 ぬしは静かに歩み寄ると、少年の頭の上に白い手を置いた。その瞬間、景色が変わった。闇が取り払われるように消え、あたり一面に湖が――靄に包まれた湖が広がった。

「これが……」

 二人はいつの間にか広大な湖に浮かぶ小さな小島に立っていた。

「久方ぶりに人の子と話なんぞしたわい。嬉しいことじゃ。飲もう飲もう。今宵は飲もうぞ」

 ぬしは腰にぶら下げたひさご瓢を取って、島の縁に腰掛けた。

「座れ座れ。坊も座れ」

 言われるがままに腰を下ろす。ぬしが懐から取り出したのは、既に程よく水を含ませてあるかわらけ土器である。土器は使う前に水分を含ませておかぬと、唇に吸い付いて怪我をする。まあ、椿の海の主相手にはいらぬ心配には違いなかった。

 それにぬしが瓢から酒を注ぐ。土器の水面に空の月と後ろで花を散らす紅い椿が映えた。


「人の世に」

「かつ消え、かつ結びゆく万物に」


口に含むと、すぐに頬がほんのり熱くなる。幾たびか盃を酌み交わすうちに、どこからともなく、笛やら琵琶やらの管絃の音色が響いてきた。

「ぬしどの、酒(ささ)かいな。肴に楽などどうじゃな?」

 水干、狩衣、直垂、唐衣裳(からぎぬも)。手に楽器を携えて、山川草木のぬし達が現れる。

「これはこれは。やはり我ら、酒には目がのうなるなあ」

 椿の海のぬしも答える。

「そうじゃそうじゃ。わしらは楽しいことにはすぐ目がのうなるよ」

 すぐさま、瓢が、盃が、手から手へと渡りゆく。



「おい聞いたかい。引田も消えちまったそうだわな。さして名のある川じゃあなかったが、そうは言っても、関東大将、坂東太郎が末子。惜しいことだわい。それに何よりやつぁ、気立てが良かったじゃに……」

「そうかそうか。こちらも、、、、あさうずがなあ。なかなか、椿の海どののようにはいくまいて」

「それはそうと、そこもと其処許(そこもと)は近々祭りをやるそうじゃないかよ。参るぞ参るぞ。皆で参るぞ」

「おう、参れ参れ」



 あたりには、管絃の音と楽しげなぬし達の声だけがどこまでも響く。少年とぬしの酒宴はまだまだ続いていく。






                                                      了

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  1. 2009/12/15(火) 23:42:22|
  2. Java
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イラン枕



ある日の朝。

起きると、ノートPCが目の前にあって、ディスプレイに変な話が浮かんでいた。


……こんなの書いた覚えはねえ。

おぼろげにしか。


読んでみたらつまらん話でしたが、書くこともないので載せます。

いまさら失うものはねえ。


  1. 2009/12/15(火) 18:42:18|
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A Prince


「オレはね、王子様なの」

 アートはピカピカの自転車に乗ってやって来たやつを見て、ぱかっと口を開けた。

「なんで?」

「頭が良くて、お金持ちで、オレの周りにはすごい人たちがいっぱいいるの。だから」

「ふーん。すごいんだね」

 アートは金貨の山に立っている王子様を想像して、目を丸くした。

「そう。すごいの」

 王子様はちょっと得意げな顔をした。

「あ!」

 アートが急に大きな声を出したので、王子様はちょっと嫌そうな顔をした。

「何?」

「ねえ、もしかして王子様ってチョコ食べ放題?」

 ちょっと興奮したので、握り締めていたまるいチョコが手の中で嫌な音を立てた。

「うーん」

 王子様はちょっと暗い顔になった。

「虫歯になるからダメって。間食とかあんましちゃいけないの。まあ、こっそり食べてるけど」

「ふーん」

 アートは肩をすくめて王子様にチョコを差し出した。

「食べる?」

「うん」




                                    END
  1. 2009/12/02(水) 00:48:26|
  2. etude
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